36:一枚のマンション防災マニュアル

一枚のマンション防災マニュアルとは次のようなものだ。

スマートシート20151217
前述の「マンション防災対策全体概要図」が描ければ、この
一枚のマンション防災マニュアルを作成することができる。

作成方法は、災害発生時から行う初動を時系列的に並べていくだけ。

これを大きな紙に印刷して、マンション内の見やすい所に掲示しておく。
このシートでマンションの防災対策の進捗状況が一目瞭然となる。

また、右側の黄色い部分が課題になっているので、防災訓練で何を
行うかのかは、このシートが教えてくれる。

さらに、災害が起きてしまったら、このシートの左側の行動を順番に
行っていけばよい。できないところは飛ばして構わない。

大震災時には、マンションに居る人たちで出来ることを行う
ことがそのマンションのとってベストな初動対応になる。


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35:全体概要図で防災対策がわかる

マンション防災対策の「見える化」→「ルール化」と進んでくると
対策が次々と浮かんできます。
これを1枚にまとめると「防災対策の全体概要図」が出来上がります。
M防災全体ン概要図20151213
 
「見える化」で想定された被害をどのように対応するのか?
見える化でいけんを出した方は非常に気になっていることです。

対応策は個人で対応するのか?マンション全体で対応するのか?
対応するための準備は何か?それらをまとめて全体概要図を作ります。

この作業を行うことでほとんどそのマンションの防災対策は出来上がります。

ここまで、出来たとしてもまだ課題はあります。

あとは、これをどうやってマンション居住者全員に伝えるのか?
対策の進捗状況をどのように記録するのか?
他にマニュアルがあればそれとの連携はどうするのか?
詳細なマニュアルが必要になる場合はどうするのか?
防災訓練は何をするのか?

いろいろな課題がありますが、それは次回。


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34:「見える化」の次は「ルール化」

「見える化」の次は「ルール化」です。

分譲マンションには管理規約がありますが、防災対策に
関する規約はほどんどないために、必要に応じて規約
またはルールを作る必要があります。

 「ルール化」を行っておかないと、対策を決められない
ことも あるので、「ルール化」は基本方針を決定する
フェーズでもあります。

「ルール化」の事例の主なものを列挙します。

 1)支援を希望する人が申告できる制度
 2)管理組合で食糧・飲料水の備蓄は行わない
 3)トイレの水を流さないタイミングのこと
 4)生活ゴミとトイレゴミの取り扱い
 5)学校避難所へは行かずに在宅避難すること
 6)理事長不在時に備えて理事長代行制度
 7)災害発生直後はご近所の簡易レスキュー

まずは、これだけでも検討することをお勧めします。
 「ルール化」ができれば、そのマンションの防災対策に
関する全体の概要図を 作成することができます。



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33:防災対策は「見える化」から始める

マンション防災対策は「見える化」から始めます。

「見える化」とは、現在の状況を調べて、皆で確認ができるように
することです。マンション住民が集まって話し合う作業でもあります。

次に様なことについて「見える化」します。
1)マンションの建物と設備の状況
2)マンションの立地、地盤、周辺地域の状況確認
3)マンション住民が不安に思っていること
4)マンション住民数、家族構成、防災対策状況、職業など
5)過去の修繕履歴と長期修繕計画の確認
6)避難所のこと
7)災害の種類と被害想定

これらのことがはっきりすると、想定被害とその対策、そして、
マンション特有の課題や対策などが浮かび上がります。

これらの作業を行うために、多くのマンション住民に
参加してもらう必要がありますが、他にもアンケートを行ったり
講習会を行ったりして、共通認識を深めていきます。

ここを疎かにすると、他人事の対策が出来上がってしまいます。
防災対策に詳しい人たちが集まって、「見える化」をしないで
分厚いマニュアルを作ってしまうと、住民の方には難しいマニュアルに
なってしまっているケースをたくさん見ています。

「見える化」は、マンション防災対策の中で最も重要なステップになります。


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32:自助の推進

「自助」はそれぞれの家庭で行うものとなっていますが、
十分な対策をとっている家庭は非常に少ないということが
統計的な結果としてでています。

例えば、家具転倒防止のツッパリ棒を取り付けている家庭は
過半数を超えているといわれていますが、死傷者を出さない
ためには全家庭で実施しなければならないので、まだまだの
状態と言わざるを得ません。

また、ガラス飛散防止フィルム貼付を行っている家庭は20%以下で
あるため、多くの家庭でガラス破片によるケガをしたり、飛散したガラスや
食器の破片で足の踏み場がなくなってしまうことが起きてしまいます。

このガラス飛散防止フィルムを貼付する作業は、不慣れな方には敷居が高そうです。
その敷居を低くすることは防災委員会の役目です。
ガラス飛散防止フィルムの貼付講習会をぜひ行ってください。

貼り付け方は、ネット上のyoutubeに沢山出ています。
コツさえ分かってしまえば簡単にできる作業であり、最初上手くいかなくても
次第にうまく貼れるようになることも実証済です。

自分達ではできないという家庭には、実費負担していただき、
ガラス貼付ができる助っ人を派遣して、取り付けてあげてください。

マンション全体で、ガラス飛散防止フィルムが添付されたら、マンション
内でのケガ人発生率が大幅に下がることは間違いないでしょう。

この他のことも「自助」に任せることだけでなく、アンケートなどで
状況をつかみ、防災訓練の中でやり方を教えてあげてください。
このようなやり方で、ぜひ「自助の推進」を行ってください。
このような取り組みができたら、素晴らしい「共助」になると思います。



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    プロフィール

    マンション防災士

    日本防災士会の釜石徹です。東京都大田区在住。首都直下地震に備えマンションの防災・減災対策提案、マンション防災マニュアル作成のサポートを行っています。また10日以上の在宅避難ができるノウハウを提案しています。
    facebookでも情報発信しています。