23:在宅避難では携帯トイレは1日1人1個

今回から災害時トイレのことを取り上げる。

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前に在宅避難の期間は10日をめざそうといった。
そうすると一日に『大』1回、『小』9回の合わせて10回として
10日では一人100回分の携帯トイレが必要ということになる。

4人家族の場合は、400回分。幾ら必要なものといっても
保管場所をとるし、1個150円~200円なのでコストもばかにならない。

より実践的な方法がある。『固液分離』で対応することを提案する。
『固』とは大便(大小混在も含む)や紙などのことで、『液』とは小便のこと。

『固』の処理方法は、便袋に排泄後に防臭袋に入れて自宅保管。
行政のゴミ収集車が来るまでの間は自宅で保管すること。
ゴミ置場や道路に放置してはいけない。

『液』の処理方法は、何らかの容器に排泄し、毎日下水道に放流する。

従って、災害時トイレとして必要となる回数は、
10日間であれば一人10回で間に合うことになる。

22:備蓄をしていなければ手伝いで生き延びろ

防災対策を検討するときにいつも忘れられていることの一つに、
普段自宅では料理をせずに外食や中食に頼っている人がいる。

自宅で料理をしないために、米、野菜、乾物、缶詰、調味料などは
自宅に置いていないので、長期の在宅避難は難しいと思われる。

こんな人たちの防災対策はどうすればよいのだろうか。
実は、これだ!と言えるような対決策は思いつかない。

あえて一つ挙げるとすれば、
災害時に困る施設に出向いて率先して手伝いをしてほしい。
例えば、病院、高齢者施設、保育所、幼稚園、障碍者施設など。

災害が起きることで普段と違う仕事が増えてくるので、掃除、運搬、
人員整理など専門職以外の仕事を手伝ってほしいと思う施設は多いはずだ。

手伝いを続ければ、職員と同等の食事や寝る所が与えられる
可能性がある。寝袋を持っていければそれに越したことはない。

ただし、学校避難所に行くことはお勧めしない。
避難所は混乱するだけで、統制が取れるまで時間がかかる。
ボランティアに有効な仕事を割り振ることはできないように思う。

災害時に人手のほしい施設に行って手伝いをするという案を述べたが、
もっと良い方法を見つけなければならないと思っている。



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番外編:小学校の防災訓練に参加して思うこと

友人の勧めで横浜のある小学校の防災訓練に参加する機会を得た。
この小学校訪問は3回目。防災訓練を授業参加と一緒に行っていること、
地域の自治会の方々と保護者の方々も訓練に参加させるなど、
非常に地域コミュニティ形成を実践していると評価できる小学校である。

それだけに、さらにもう一段アップさせる取り組みを期待したい
と思い、あえて、今日の訓練について辛口のコメントしたい。

地震想定は、震度6強としていたが、緊急地震速報がなったあとに
大きな揺れが来るという想定で始まった。

ポイント1:直下型地震の震度6強は緊急地震速報がなる前に本震が来ることがある

写真1:緊急地震速報がなったため児童は机の下に潜っている
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写真2:参加している保護者も教室や廊下で体を低くして揺れに耐えていた
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緊急地震速報の後に揺れが収まったと仮定してから職員室で緊急会議。
職員室をのぞいてみた。

ポイント2:職員室で先生方がケガをしない対策の見直しが必要

写真3:先生方の机の上のパソコンは固定されていなかった。
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校庭への避難が始まった。

ポイント3:移動中に震度6弱以上の揺れがくる可能性があることに注意

写真4:校庭への移動の様子。児童たちは私語をすることもなく整然と
異動していた。その移動の様子は見事だった。

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校庭に集まって、安否確認から引き取り訓練までを行った。
あいにく雨が降ってきた。すぐに小降りになったが子供たちには気の毒だった。

ポイント4:天候によって校庭にするか体育館にするかを悩むより教室が得策

写真5:校庭で安否確認の結果を待つ児童たち。保護者たちは傘をさしている
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ポイント5:「将来自分の家を持つときに、耐震性や津波被害に
あわない場所を選ぶように学校の防災教育で教えてほしい」ことをお願いした。




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番外編:大阪北部地震のエレベーター閉じ込め

平成30年6月18日(月)午前7時58におきた大阪北部地震において
2府3県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県)において
エレベーター閉じ込めは339件発生し、その日のうちに全員救出されたそうです。

国土交通省が随時発表している災害情報によると
第5報(6/18 15:00)では、163件の閉じ込めが発生し、25件が救出中
第6報(6/19 05:00)では、214件の閉じ込めがあったが全員救助済
第9報(6/20 12:00)では、2府3県で339件の閉じ込めが発生したが全員救助済

上記のことから、少なくとも25件は7時間以上もエレベーターの
カゴの中に閉じ込められていたことになります。

今回、エレベーターに閉じ込められた人が早く救出できたのは
停電が早く解消されたことと大いに関係があると思っています。

関西電力の発表では、大阪府で約17万軒の停電がありましたが、
発電所の被害はなく、6/18 10:43に全電送完了したそうです。

地震発生から3時間以内に送電再開されたこと、通信回線もすぐに
復旧したこと、道路事情もさほど損傷していなかったことなどが
エレベーター閉じ込め者を早く救出できたものと考えられます。

首都直下地震の場合に東京湾沿岸の火力発電所の被害状況は
どのようになるでしょうか。
人命にかかわる被害に大きく影響するように思います。


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21:エレベータ閉込者の救出訓練は重要

大阪北部地震が起きました。
被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

この地震は直下型。高速道路走行中の車が揺れ始めてから
緊急地震速報がなっていたように緊急地震速報が役に立たなかった。

エレベーターにも多数閉じ込められているようだが、
保守要員が駆け付けて順次救出されていくだろう。
すぐに救出活動が開始できる状態であって良かった。

ところが首都直下地震が発生した場合はこうはいかない。
多くのビルやマンションでエレベータが停止し、
数千人の人たちが閉じ込められることが予想されている。

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P波感知地震管制運転装置が取り付けられていても、直下型の場合は
最寄り階に着床する前に途中でカゴが止まってしまう

マンションのエレベータに閉じ込められた場合の対応策だが、
エレベーター保守会社の保守要員が駆けつけてくれない場合はどうするのか。

マンション管理組合で閉じ込め者を救出する方法を訓練で学んでおいてほしい。

我マンションの場合は、エレベーター保守会社にお願いして、
毎年1回緊急時救出訓練を行っている。ただし、簡単に始まった
わけではなく、訓練を受けてもらえるまでには時間がかかった。

保守会社は救出時の事故を心配しているので簡単にOKはしない。
人命にかかわる状態にもかかわらず保守技術員が来れない場合に
管理組合の判断で実施するが、万が一事故がおきても管理組合の責任とし
保守会社には一切責任は問わない、という覚書も作っている。

よく、エレベーターの中に、緊急用の水や携帯トイレなどを入れた
ボックスを置いているのを見かけるが、これは首都直下地震用ではない。

首都直下地震の場合は、エレベーター保守要員が助けに来るまで、
数日から一週間かかることも覚悟しておかなければならない。

従って、エレベーター内に緊急用ボックスを置いてある場合でも、
救出訓練を行うことをお勧めする。


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    プロフィール

    マンション防災士

    日本防災士会の釜石徹です。東京都大田区在住。首都直下地震に備えマンションの防災・減災対策提案、マンション防災マニュアル作成のサポートを行っています。また10日以上の在宅避難ができるノウハウを提案しています。
    facebookでも情報発信しています。